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開催報告

組織と人命~遺族と考える七十七銀行女川支店津波被災訴訟~

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2月25日(日)、一般学習講座「組織と人命~遺族と考える七十七銀行女川支店津波被災訴訟~」を会場・オンラインのハイブリッド形式で開催しました。

東日本大震災からまもなく13年を迎えようとしています。今回の講座は、七十七銀行女川支店の屋上に上司の指示で避難し、津波の犠牲となった田村健太さんのご両親、田村孝行さん・弘美さんにご登壇いただきました。田村さんご夫妻は命を第一に守る大切さを伝え、経験を企業・組織の防災活動や安全対策に生かすために「一般社団法人 健太いのちの教室」を立ち上げています。

前半は、浜松の会場にお越しいただいた孝行さんから、当時の七十七銀行女川支店の防災対策の疑問点や対応への違和感、裁判へと踏み切った想い、この事案と同じことを繰り返さないためにどんな取り組みが必要なのかをお話いただきました。弘美さんからはオンラインにて、健太さんの人となりや思い出、現実を受け止めきれなかった当時の気持ちが語られました。過去の災害を知る重要性を伝え、指示を待たず「逃げる行動をとってほしい」と強いメッセージを残してくれました。

後半は、田村さんとのご縁をつないでくださった永野海弁護士に進行をお願いし、孝行さんとの対談形式で裁判の判決に向き合う時間となりました。七十七銀行女川支店事案の判決の概要や、安全配慮義務で問われる内容などから、重要なキーワードをひろい、参加者にも考える時間をつくり、どんなところが争点となるかひも解いてくださいました。

登壇者
永野弁護士の「防災は命を守るためにやっていることで、裁判に勝つためにやることではない」という言葉に、自分が関わる組織はどうなのか、思いを巡らせた方も多かったのではないでしょうか。

会場は座席数いっぱいまで、そしてオンラインは全国各地から多くの参加があり、予定より少し時間延長させていただきましたが、田村ご夫妻・永野弁護士からもっと深く学びたいという声を多数いただきました。今回のように直接お話を伺うことで、みなさんのお人柄や想いが心に響き、参加者の行動に繋がるのだと確信できた講座でした。

孝行さん、弘美さん、永野弁護士、浜松からこのような貴重なお話を届けられたことを感謝いたします。本当にありがとうございました。

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