6月26日(日)午前10時から、「知っておきたい被災後の生活~熱海市伊豆山災害の事例から~」を開催しました。講師は、被災者支援コーディネーターとして今も熱海の支援を続けている鈴木まり子さんです。災害からもうすぐ1年を迎える伊豆山の事例をもとに、「知っておきたい被災後の生活」についてお話しいただきました。大雨による災害が心配される季節。関心が高まっていたのか、講座には小学生3名を含んだ多くの方からお申し込みをいただきました。
まずは避難所のひとつの事例として、2016年の熊本地震後の上益城郡嘉島町の様子や運営についての話がありました。町民体育館での生活は、世代による生活時間帯の違いなどの苦労があったようですが、徐々に住民が自主運営できるようサポートしていったそうです。
そして、まり子さんが熱海市伊豆山で住民と顔を合わせて過ごす中、どのような状況だったのか、どのような課題があったのかをお伝えいただきました。観光ホテルが避難所となったことで、災害後の生活も他とは違った点が多かったようです。ホテル避難でゆったりと過ごせる反面、個室のため生活状況が把握しにくい、個人情報の制限で誰がどの部屋にいるかわからない、次の生活に移るステップへの戸惑い、など新たな課題が出ていました。
ハード面での復興だけでなく、地域や家族間の話し合いの大切さについても知ることができ、被災地に通い現地の人たちに寄り添ってきたまり子さんだからこその内容でした。「普段から様々な人が集まる居場所が豊かな地域は、災害時にそこが避難や話し合いの場所にシフトする」とお話しいただいたことで、参加者それぞれができることのヒントを受け取ったのではないでしょうか。ご参加くださったみなさま、ありがとうございました。