
日中の気温が上がり、静岡県内でも熱中症警戒アラートが発令される日が出てきました。特に、梅雨の合間に突然気温が上昇した日など、体が暑さに慣れていないため、熱中症にかかりやすくなります。
熱中症の重症度について
頭痛や吐き気は風邪などの症状と誤認されやすいですが、熱中症の初期症状としても当てはまります。
Ⅰ度:応急処置で対応できる軽症
・めまい、立ちくらみ(脳への血流が瞬間的に不十分になったことで生じる)
・筋肉痛、筋肉の硬直(発汗に伴う塩分の不足で生じるこむら返り)
・大量の発汗
Ⅱ度:病院への搬送を必要とする中等症
・頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感
Ⅲ度:入院して集中治療の必要性のある重症
・意識障害、けいれん、手足の運動障害
・高体温(体に触ると熱い。いわゆる熱射病、重度の日射病)
※2024年から「熱中症診療ガイドライン」では最重症群にⅣ度が追加されました。
体温調整機能が未発達な子どもや、機能が低下しつつある高齢者は特に注意が必要です。いざという時に迅速な対応ができるよう、応急処置の方法を事前に確認しておきましょう。
- 熱中症が疑われる人を見かけたら(厚生労働省:熱中症予防のための情報・資料サイト)
熱中症の危険度をチェック!
熱中症は、高温下での運動や労働の際だけでなく、室内での活動や日常生活の中でもかかる危険があります。環境省の熱中症予防サイトでは、各地の熱中症警戒アラートの発表状況などを確認することができます。自分自身はもちろん、離れて暮らす家族の地域もチェックして、こまめに連絡を取ることも大切ですね。
- 熱中症予防サイト(環境省)
災害用の備蓄品にも保冷グッズや夏用の衣類などを加え、停電や断水などライフラインがストップした際の対策もしておきましょう。
職場の熱中症予防も万全に
2025年6月から熱中症の重篤化を防止するため「体制整備」「手順作成」「関係者への周知」が事業者に義務付けられることになりました。「職場における熱中症における死亡災害」の分析結果では、その要因のほとんどが「初期症状の放置・対応の遅れ」だということです。厚生労働省のサイトに情報がまとめられていますので、職場での対策の参考にしてください。
- 職場における熱中症予防情報(厚生労働省)