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開催報告

受け手に寄り添う情報提供~福島県民にとっての放射能リスクを考える~

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7月22日(土)10時から、一般学習講座「受け手に寄り添う情報提供~福島県民にとっての放射能リスクを考える~」を開催しました。
講師は静岡大学工学部大学院准教授 小杉素子先生です。心理学が専門の小杉先生に、リスクの定義そのものやリスクコミュニケーションの分野から情報提供についてお話いただきました。

福島第一原発後の聞き取り調査からは、被災後10年以上が経過しても60%以上の住民が放射性物質の影響に不安を抱いていることがわかり、その理由のほとんどが「なにかよくない影響があるのでは」という漠然としたものだそうです。そこには、専門家からの発信と受け手である住民のリスクのとらえ方の違いや、一方通行の情報提供があると考えられるそうです。

会場の様子

リスクコミュニケーションは「危機的な状況に陥る前に、様々な立場の人たちが、自分の意見を伝えたり他者の意見を聞いたりするなかで信頼関係を形成する」ということで、安心・安全な生活を取り戻すためには、専門家と一般市民の間でも継続的にリスクへの対処や管理について話し合うことが重要とのことでした。

相違点は何かを知るために、専門家と福島県民それぞれ複数名にインタビューし、知識構造を図で明確にしていく「メンタルモデル・アプローチ」を実施した内容についてもお話いただきました。

参加者からは「自分の思っていたリスクは、他者にとってはリスクではないのかもしれない」「本来あるべきリスクコミュニケーションについてもっと知りたい」という感想をいただき、気づきの多い時間となったようです。

災害だけでなく、様々な発信やコミュニケーションのあり方につながる内容だった今回の講座。福島でのインタビューなど貴重なお話をしてくださった小杉先生、暑い中ご参加くださったみなさま、ありがとうございました。

8月は市民のみなさまの関心が高い「災害ごみ」についての講座、10月はパッククッキングの体験講座を開催します。ぜひお申込みください。

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