3月14日(土)、一般向け学習講座「能登半島地震への復旧・復興支援~災害支援現場における課題とこれから~」を開催しました。
「復興」をテーマにした今年度最後の講座となる今回は、社会課題の解決や災害支援活動に取り組む中間支援組織「公益社団法人 日本財団」で災害対策事業部リーダーを務める江村拓哉氏にご登壇いただきました。
講座冒頭では、緊急消防援助隊が24時間以内に到着する確率に触れつつ、令和6年能登半島地震において、がれき撤去や道路啓開などで民間の災害支援NPOが重要な役割を果たしたことが紹介されました。
そこで改めて、日本財団の災害支援における役割についてお話いただき、2024年1月以降の1年間で、循環型シャワーシステムや海水淡水化装置の導入など多様な支援を行ってきた一方で、これらの取り組みには多大な費用が伴う現実も伝えられました。
日本財団が継続して支援している「居場所づくり」については、復興において重視している「災害関連死をなくすこと」と「伝統文化の継承」の視点があるとの説明がありました。現地支援をしてきた中で、被災者が地域の中で役割と居場所を持つことが復興への歩みにつながり、「希望の光」となっていることを感じられているそうです。
ただ、被災地では急激な人口減少により担い手不足が進んでおり、外部支援の必要性が高まる一方で、財源確保が課題となっています。
「被災地を誰が支えるのか」という問いが常にある中で、民間支援の善意に頼らざるを得ない現実が続いていることがわかりました。参加者からは「民間による災害支援のあり方を考えさせられた」「災害関連死を防ぐための居場所づくりの重要性を知った」といった感想が寄せられました。
最後に、江村さんご自身に「復興とは何か」という問いにお答えいただき、講座は終了しました。組織として復興に関わる中でも、個人として「なぜ」を問い続けながら支援体制の充実を目指す姿は、今年度を通して様々な講師が語ってきた「復興」を締めくくるにふさわしい内容となりました。