10月26日(土)、一般向け学習講座「能登半島地震に学ぶ 被災者の生活再建を阻むものとは」を開催しました。
未だ多くの建物が倒壊したまま残り、避難生活を余儀なくされている人たちがいる能登で、どんなことが生活再建の壁になっているのか。現在も静岡と能登を行き来し、支援制度の説明会や相談会を実施している永野海弁護士にお話しいただきました。
災害後の行動や複雑な支援制度について理解しやすいよう、いつも工夫を凝らした講座を実施してくださる永野先生。今回も、市内外から多くの受講者が集まりました。
講座では、生活再建の壁となっている主な8つ要因が挙げられ、被災後の支援を大きく左右する罹災証明書の判定が時に実態に見合っていない現状も伝えられました。再建までにかなりの時間と経済的負担を要する現実に愕然としたかもしれませんが、「被災前に知っていたら」「被災後すぐに誰かに相談していたら」早い復旧に繋がる可能性があることをふまえ、生活を取り戻すための知識や対処法を具体的に説明いただきました。
後半は、能登半島地震支援の経験からピックアップされた関連キーワードの一覧を使い、参加者の関心ごとに応える形で進みました。キーワードのひとつにあった被災者ガイドによる復興支援ツアーについて質問があり、ただ現地を訪問するだけでなく地域の方とコミュニケーションを取ることが被災地の元気を取り戻し、復旧・復興に繋がることもわかりました。
講座後のアンケートでは、「知りたかったことの答えがあった」「次は家族にも聞いてほしい」という感想もあり、多くの参加者が災害に見舞われても前に進んでいくヒントを得られたようです。ご登壇くださった永野先生、参加してくれたみなさま、ありがとうございました。