6月7日(土)、神戸大学名誉教授・減災環境デザイン室顧問の室崎益輝先生をお迎えし、一般向け学習講座「阪神・淡路大震災 30年経って復興したのか」を開催いたしました。
災害復興の第一人者、室崎先生による浜松会場での講話ということで、多くの方からお申込みをいただき、会場いっぱいに増席しての実施となりました。
講座では、阪神・淡路大震災をきっかけに誕生した地域組織や支援の仕組み、復興に尽力された方々の取り組みなどが紹介される一方で、「できなかったこと」「取り残されたもの」といった、復興の影にある課題に触れていただきました。
東日本大震災の被災地では、復興の成功事例を紹介しても「地域特性が異なる」と受け入れられないケースもあったそうです。「失敗事例」を強く伝え、教訓としていく必要があるとのことでした。
参加者からは「失敗から学ぶことの大切さを知った」との感想も多く、復興財源の課題、人間中心のまちづくり、海外事例との比較、教育の回復などの多岐にわたるお話は、今後の災害において過去の経験をどういかすかを考える機会となっていたようです。
人間復興や生活復興など、インフラや安全だけに留まらない復興について語られ、長年にわたり被災地に寄り添ってこられた室崎先生だからこその内容となりました。
現在、当センター2階「防災いこいの場」では、関連展示として「阪神・淡路大震災 災害写真展」を開催しております。ぜひお立ち寄りください。