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災害時、必要な薬は手にはいるのか?~東日本大震災をきっかけに誕生した「モバイルファーマシー」の出動~

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6月22日(土)、一般向け学習講座「災害時、必要な薬は手にはいるのか?~東日本大震災をきっかけに誕生した「モバイルファーマシー」の出動~」を開催しました。
今回は、能登半島地震で被災した輪島市にモバイルファーマシー(災害対策医薬品供給車両)で支援に入られた県薬剤師会理事、野寄秀明氏にご登壇いただきました。

大規模災害時に医薬品の調剤と供給を行うことができるモバイルファーマシーは、医療機関も壊滅的な被害を受けた東日本大震災の教訓を基に宮城県で開発され、静岡県では2018年2月に導入されたそうです。そして今年1月、能登半島地震が初めての出動要請となりました。

講座ではモバイルファーマシーの機能や薬剤師のみなさんの支援の様子を写真と共にお伝えいただきました。静岡県の第一陣派遣で能登入りした野寄さんは、雪や地震の影響で交通が混乱する中、通常の倍近い時間をかけて到着。現地の薬剤師会や他県からモバイルファーマシーで到着した仲間、DMATなどと合流し支援にあたったそうです。限られた準備の中で行う支援の難しさや連携の大切さもお話されていました。
また、静岡県災害薬事コーディネーターという存在がいることも丁寧に説明いただきました。東日本大震災では、多くの医薬品が支援物資として届いたものの、仕分けや取扱いができる専門家が足りず、雨ざらしのまま放置される状況があったそうです。このようなことを繰り返さないために、地域主導の供給体制を構築し、災害薬事コーディネーターの研修では各地域で医薬品輸送ルートのシミュレーションなども行っているとのことでした。
ただ、このような支援があったとしても「必要な薬が手に入る」とは限らないため、自身の備えが必然ということで、最後にお薬手帳の活用などについてお話いただきました。

会場の様子

この講座で、モバイルファーマシーや災害薬事コーディネーターの存在について初めて知ったという方も多かったようです。講話後の質疑応答では、医療機関の復旧状況や日頃の薬の管理についてなど、いくつもの質問があがりました。専門的な部分もわかりやすくお伝えいただき、大変参考になったという感想を多くいただきました。
常用薬がある方は、日ごろからかかりつけの医師や薬剤師に災害時のことを相談しておくのが安心ですね。自分の住む町が被災した時、医療体制や薬の供給はどうなるのか。改めて考えるきっかけにしていただけたら幸いです。

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